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オンコール代行を利用した看取りの事例

こちらの記事では、オンコール代行サービスを利用した看取りの事例について紹介しています。導入する際に不安に感じていたことや、導入により得られた効果などをまとめました。

オンコール代行の利用で看取り対応を強化した事例

医療法人社団おうちの診療所 看取り利用の例

東京都目黒区・中野区を拠点とし、在宅診療を主とする診療所「おうちの診療所」。目黒院は2020年に、中野院は2022年にそれぞれ開業しており、代表である石井院長と伴院長は、おうちの診療所の医師として活動するとともに、さまざまな取り組みを行う中で、当直連携基盤のサービスを活用しています。

依頼した経緯

医師や看護師の数が少なく負担が大きかった点などから、当直連携基盤のサービスを活用することになりました。

依頼するにあたっての懸念点として挙げられていたのが、「患者とのそれまでのやり取りの流れなどをどれほど汲んでもらえるのか」という点でした。その点をクリアするために、日中患者さんには医師から話をし、薬もしっかり用意するなど準備を全て行い、さらに当直連携基盤のサービスで来てくれる先生にもきちんと希望を伝えておくことにしています。また、連携医療機関で関わりのある医師も当直連携基盤のサービスを利用しており「すごく対応が丁寧」という点を教えてもらったため、心理的なハードルが下がったとのことです。

依頼してどうだったか

ある患者さんが看取り直前という状態になったものの、施設では介護士しかいないため不安ということで当直連携基盤の医師が現場を訪れています。実際にできることはあまりなかったものの「医師が直接足を運んでくれた」という点から家族や介護士に対して安心感を与えられました。翌日にお看取りとなったものの、他の医師が訪れた時にはスムーズで、施設の職員や家族からも感謝されています。

世田谷記念病院 看取り利用の例

2012年、世田谷区野毛に開設された世田谷記念病院の事例です。こちらの病院は、急性期病院での治療が終了した後に、自宅や施設で生活する高齢患者の在宅生活を支えるために設立されました。住み慣れた家や地域で生活ができるように、24時間365日体制で医療サービスの提供を行っています。

依頼した経緯(なぜ依頼したのか)

医師の不足から週に2日オンコール対応ができる医師が見つからず、頭を抱えていたタイミングで当直連携基盤のサービスを知り、ホームページを確認したところニーズとマッチしていることを確認。実際にサービスの説明を聞いた上で導入を決定しています。

患者について知らない医師が対応を行う点について不安を感じていた部分もあったようですが、対応に全く問題がなかったため、土日のオンコール対応を任せることにしました。

依頼してどうだったか

その後、サービスの利用を開始してから3年ほど経過していますが、医療サービスの品質が落ちることはなく、さらに対応を依頼してトラブルが起こったケースは1つもありません。

80名ほどの患者を担当している中で、当直連携基盤のサービスを活用することにより、安定した在宅医療の提供が行えています。在宅医療=看取りのイメージがありますが、世田谷記念病院では積極的に看取りを受けるというより、自院の退院患者の自宅療養を支えたい、と考えています。

やまと診療所日吉 看取り利用の例

宮城県と岩手県、神奈川県に展開している合計8つの診療所を拠点として、主に在宅診療をおこなっているやまと診療所日吉。「持続可能な地域医療」を目指し、地域の人々とともに健康や在宅療養に関する勉強会などを開くといったように、地域全体での取り組みも積極的に行っています。同院では、診療アシスタントを重要視した在宅医療を提供している点も特徴のひとつです。

依頼した経緯(なぜ依頼したのか)

同診療所では、もともと当直帯を自院で対応していたものの、患者が増えてきたため初めは非常勤の先生に依頼することになりました。しかし、医療方針や考え方の違いがもとで連携面での課題が生じていた点、さらに新型コロナウイルスの流行により非常勤に仕事を依頼するのが難しくなってきたという理由で、当直連携基盤の話を聞き、依頼することになりました。

当初は患者や家族への影響について不安に感じていたとのこと。治療方針の違いから家族に動揺を与えてしまったり、やまと診療所日吉では在宅看取りの方針を持っているものの、サービスを依頼して「病院で」となってしまったらどうしようといった不安もあったようです。

依頼してどうだったか

実際にサービスを利用した際には、診療アシスタントから伝えられた診療方針や意図を丁寧に受け止め、ニュアンスまで汲んで診療を行えるため、不安はかなり解消されています。また、在宅医療を受ける患者が最も重要視している緊急対応においても、しっかりとポイントを意識した診療を提供できているため、今後も依頼したいと考えているとのことです。

特別養護老人ホーム大平荘 看取り対応の例

特別養護老人ホーム「大平荘」は、「共感と協働」を大切にしている特別養護老人ホーム。ひとりひとりを尊重し、優しさと礼節を持った上で人間味豊かなケアを提供しています。

依頼した経緯(なぜ依頼したのか)

大平荘では、とにかく看護師を採用が難しいことに悩んでいた時に、「夜間オンコール代行」というキーワードを発見。しかし、導入にあたっては現場の看護師も介護士も不安しかない状態でした。しかし、マニュアルにて対応の方法を理解でき、「小さなことからなんでも電話して良い」と言われたことから現場での不安が和らぎました。

依頼してどうだったか

実際に利用をスタートしたところ、採用問題と離職問題が大幅に改善しています。以前は入社から1ヶ月で離職するケースもあったものの、サービスを利用し始めてから夜間に呼ばれること・駆けつけることが少なくなり看護師が定着しています。

さらに、以前から積極的に看取りを行っていたものの、終末期の最後で病院に搬送するケースも多くありました。しかし、現在は入所の際に家族に施設内で看取ることを推奨しています。その結果、夜間や日中の受診が大幅に減り、看取りに伴う入院も1年ほど前からゼロを記録。最後まで施設で過ごしてもらえるように看取り体制を整えられています。

特別養護老人ホーム 清和園 看取り対応の例

1984年に開設された特別養護老人ホーム清和園。地域に密着した多機能サービスを提供するため、居宅介護支援事業所を併設し、2016年から全室個室ユニット型の特別養護老人ホームの運営を開始しています。

依頼した経緯(なぜ依頼したのか)

看護師の募集に難航していた時に、夜間オンコールの状況を確認したところ年間130件のオンコールが発生しており、多くは夜勤介護職員の不安による電話であること、さらに看護師は年間40回も施設に出向いて対応していることがわかりました。以上の点から、オンコール代行のサービスの利用を導入しています。

依頼してどうだったか

導入により、看護師や夜間の電話対応から解放され、さらに介護職員は気軽に電話をかけてわかりやすいアドバイスをもらえることから不安の解消につながっています。このことにより、施設のシステムが変わって働きやすい環境になっていることがオンコール代行サービスを導入した大きなメリットであると感じられています。

オンコール代行サービスで人手不足の解消を担当

オンコールサービス代行に関する事例について紹介してきました。オンコール代行サービスを利用する背景にはさまざまなものがありますが、その中でも多く見られたのが「人手不足の解消」「現場のスタッフにかかる負担軽減」という理由でした。実際にサービスを利用する中で、離職率も大幅に改善されたといった事例もあることから、人手不足で悩まされている場合には、オンコール代行サービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

当サイトでは、オンコール代行サービスを提供している会社を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。